高齢者のフレイルを防ぐために行うべきは低栄養を徹底的に避けること!

高齢の親の見守り方法は? 見守りサービスのメリットとデメリット

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高齢者社会といわれる日本は男女共に平均年齢が80歳を超えています。
長寿とはいえ、寝たきりとなって長いこと床についている方や、認知症となっている方も少なくありません。
年老いた親には、できればいつまでも元気でいてほしいものですよね。健康的に長生きするためには、やはり欠かせないのはバランスの良い食生活です。

そこで今、問題となっているのが「フレイル」です。

フレイルとは一体どのようなものなのか、どうすれば高齢の親、お年寄りのフレイルを防ぐことができるのか、まとめていきます。

厚生労働省発表における 高齢者の「フレイル」

厚生労働省において、高齢者におけるフレイル(虚弱)対策が行われています。

フレイルとは、身体がストレスに弱くなっている状態を指し、早く介入し、対策を行えば元に戻る、改善する可能性があるものをいいます。
高齢者のフレイルは、生活の質そのものを落としてしまうだけではなく、健康を損ない様々な合併症を引き起こしてしまう可能性もあるため、早くから対策を行うことが大切です。

昔は「老衰」と言っていましたが、今の時代では、老衰を含め要介護状態になりそうな危険度が高い状態のお年寄りを「フレイル状態」と呼ぶことになったようですね。

フレイルとは

フレイルとは、海外の老年医学において使われている【Frailty(フレイルティ)】の日本語訳です。
Frailtyを訳すと「虚弱」「老衰」「脆弱」などの言葉になり、日本老年医学会は高齢者における、このような状態は正しく介入することで、改善、または戻るという意味がある年寄りいう事を強調すべきだために、議論の末「フレイル」という言葉で共通認識を置くこととなりました。

フレイルは厚生労働省研究班における報告書において

加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」

としており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間の意味としています。
多くの高齢者、お年寄りの方はフレイルを経て要介護状態となると考えられていますが、フレイルは年齢が高くなるほど発症しやすいということがわかっています。

フレイルの基準

フレイルの基準として、様々なものがありますが、海外の老年医学において使われているFrailtyが提唱したものが採用されています。

5項目の中で3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合に、フレイルの前段階であるプレフレイルであると判断されます。

  • 体重の自然現象・・・ダイエットなど意識的に体重を落としているわけではないことを前提とした1年間の間に4.5~5kg以上の体重減少
  • 疲労感、倦怠感・・・何をするのも面倒だな・・・と週に3,4日以上感じる状態
  • 握力の低下
  • 歩行速度の低下
  • 身体の活動量の低下

うつの症状に非常によく似ていますよね。
体重減少、筋力低下は、高齢になると多少はみられるものですが、身体的変化だけではなく、精神面での変化、社会的なものも含まれます。

フレイルになるとどうなる?

フレイルの状態に陥ると、身体能力の低下が起こるようになります。
また、あらゆる部分が心身面において低下するため、病気にもかかりやすくなる、入院する機会が増えるなど、ストレスに対して非常に弱い状態になります。

若くて健康的な人は風邪を引いて、倦怠感や発熱などが起きても、数日、休養すれば治りますよね。ところが、フレイルの状態になると、風邪がきっかけから肺炎になってしまうことは少なくありません。
肺炎や、転倒などによって入院となると環境の変化についていけず、一時的に認知症のような症状を起こしてしまうことは、お年寄りには少なくありません。

友人のお姑さんは骨粗鬆症からいつの間にか骨折となっていて、腰骨を骨折したことで2か月程度入院生活を送っていました。数年前に、めまいを起こし横断歩道でしゃがみこんでから、外出することがめっきり減り身体能力が低下していた状態でもありました。
認知症のような症状はなかったのですが、入院中は、しっかりとしていたお姑さんが、彼女がお見舞いに来るたび「今日、車で来ているんでしょ?おうちに連れて帰って」と言ってみたり、ぼーっと目がうつろな状態になったり、といったことがあったそうです。

私も姑さんが、病気になり入院した際には同じような経験がありました。

高齢者の方は、入院することで環境がいきなり変化するため、一時的に自分がどこにいるのかわからない、自分の感情がコントロールできない、ということが起こります。
また、入院が長引けば、そのままフレイルから寝たきりの生活になってしまうことも少なくないのです。

こうなる前に、親がフレイルの状態になっていることを家族が気が付き、早く対応することができれば、フレイルの状態から健常状態に近くまで改善したり、要介護になる可能性を減らせる可能性があるのです。

フレイルの原因とは

では、どうしてフレイルは起こるのでしょうか?

もちろん、年齢を重ねれば多少の身体状況の低下は誰にでも起こるものです。しかし、日本は高齢化社会。フレイルの原因を知っておくことで、あなたのご両親をフレイルから守ることもできます。

加齢に伴う心身の変化、社会的、環境的な要因によってフレイルが起こることがわかっています。

  • 加齢によって起こる活動量の低下に加え社会の交流の機会の減少
  • 身体機能の低下(歩くスピードが遅くなるなど)
  • 筋力の低下
  • 認知機能の低下
  • 慢性疾患(呼吸器系、心血管疾患、抑うつ症状、貧血)にかかっている
  • 体重の減少
  • 低栄養
  • 2次的な原因として収入、家族構成など

低栄養

75歳以上の後期高齢者が要介護状態となってしまう原因として、MCI(軽度認知障害)や転倒によるもの、尿失禁、サルコペニア(加齢に伴い筋力の減少)などが考えられています。
サルコペニアは低栄養と大きく関係しています。
厚生労働省は平静28年7月20日「平成28年度のモデル事業について 高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進(フレイル対策)」において、高齢者の疾病予防、介護予防の推進としてフレイルに対するモデル事業の概要を掲載しています。

低栄養・過体重に対する栄養相談、栄養指導、摂食等の口腔機能低下に関する相談、指導、外出困難者に対する訪問歯科検診や、服用している薬が多い場合の服薬相談、指導など高齢者が抱えている健康問題に対し、地域包括支援センターや保健センター、訪問看護ステーション、診療所・病院、歯科医院、薬局などから管理栄養士や歯科衛生士、薬剤師、保健師などが相談や訪問指導を実施するというモデル事業を推進しています。

フレイル

図1:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進(フレイル対策)のための事業イメージ2 )

実際、高齢者の栄養は通院などしていない限り、自分自身が健康に気を使わない限り、どんどんと偏る傾向があります。
また、年を取れば取るほど調理が面倒、親の一方は塩分制限など調理すること=大変という状態にも陥りやすくなります。

出典:厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000060212.pdf

このようなフレイル状態になる前に、様々な分野からの推進がなされる、ということは、それだけ日本は高齢化社会が進んでいる、ということ。
フレイルは要介護状態となる危険度が非常に高く、適切な支援や介入が行われれば、フレイルだけではなく高齢者のセルフネグレクトを防ぐこともできるのです。

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フレイルが進行していく原因は低栄養が大きく影響

年を取るにつれ痩せていく人と、太っていく人に分かれる傾向がありますが、加齢に伴う変化や慢性的な疾患によって筋肉量が減少すると、基礎代謝量も低下します。
基礎代謝量の低下は40代から始まっていますが、高齢者の場合には基礎代謝が減ることで1日の消費エネルギーの量が減るだけではなく、食欲が低下し、食事を摂る量も、また種類も減り低栄養となっていきます。

前述したサルコペニアは筋力の低下だけではなく倦怠感、疲労感、活力の低下を招くため、結果的に身体機能を低下させてしまいます。
認知機能が低下するなど精神面での低下も加わると活動量はさらに低下することや、社会的な側面においても困難なことが増えてくるため日常生活に支障をきたすようになってしまいます。

要介護状態、つまり日常生活において介護が必要な状態になれば、エネルギーの消費量はますます低下していき、動かなければ食欲もわかないため、食事の量も減り低栄養となります。このようなことを繰り返しながらフレイルは進行していきます。

フレイルとは

1人暮らしの高齢者は多く、家族の方は「自分の親は大丈夫だろうか」と不安を抱えていることも少なくないでしょう。
ご夫婦健在で年齢が70歳を超えていても心配ですが、やはり1人暮らしとなると、その不安度は高くなります。

あなたの親御さんがフレイル状態となっていないかどうか、まずは確認してみてください。

フレイルの多面性

特に中高年を過ぎると、栄養を摂りすぎ肥満となりメタボになってしまう方、結果、糖尿病や脂質異常症など生活習慣病となる方も少なくありません。
そのまま年を取るとフレイルになる危険性が高いため、生活習慣病予防はとても重要になります。

また、高齢者の場合には、フレイルの原因は身体機能の低下、認知機能の低下など低栄養に対する対策が重要になります。

フレイルの治療方法

まずは、低栄養かどうかを確認することが重要です。
フレイルの原因はサルコペニアと低栄養があげられます。

サルコペニア対策は

骨格筋の形成と維持に必要なタンパク質を十分に摂ること。特に、骨格筋の基となりタンパク質の合成を促進し、分解を抑制して筋肉の形成を促すのが必須アミノ酸のロイシンです。

さらに、筋肉の形成を促すためには十分なエネルギーの摂取も重要。フレイル対策にはカルシウムやビタミンDを積極的に摂りましょう。特に女性は骨粗鬆症になりやすいため、意識して、カルシウムとビタミンDを摂るようにしましょう。

私の母は、骨粗鬆症があるため、ビタミンDを効果的に摂るために、粉末コラーゲンを購入しています。
人間の骨を鉄筋コンクリートに例えると、カルシウムはコンクリート。コラーゲンは鉄筋になります。建物はコンクリートの量のみ増やしても頑丈にはなりませんよね。
同じように、骨を強く健康維持をするためには、カルシウムだけではなくコラーゲンで骨質を高めることが必要になるのです。
つまり、「骨量(骨密度)+骨質=骨の強さ」ということになります。

コラゲネイド

コラゲネイドは初めてセットなら1300円で購入できるので、親のサルコペニアが心配だ・・・という方は試してみてはいかがでしょうか。
関連リンクコラゲネイドはじめてセット

フレイル対策は、筋肉や骨をつくるための栄養素を食事から摂取することと、レジスタンス運動を行って筋肉の合成や骨密度の維持を図ることが重要です。

高齢者自身でフレイルを回避する方法とは

もし、あなたの親、または両親が1人だけ、または二人だけで暮らしている場合には、栄養バランスの取れた食生活をしているかどうか、がチェックポイントになります。

フレイル予防には、規則正しい、バランスの良い食生活を送ることが一番重要なのです。

  • 3食のバランスをよくとり、欠食は絶対さける
  • 動物性たんぱく質を十分に摂取する
  • 魚と肉の摂取は1:1程度の割合にする
  • 肉は、さまざまな種類を摂取し、偏らないようにする
  • 油脂類の摂取が不足にならないように注意する
  • 牛乳は、毎日200ml以上飲むようにする
  • 野菜は、緑黄色野菜、根野菜など豊富な種類を毎日食べ、火を通して摂取量を確保する
  • 食欲がないときはとくにおかずを先に食べごはんを残す
  • 食材の調理法や保存法を習熟する
  • 酢、香辛料、香り野菜を十分に取り入れる
  • 味見してから調味料を使う
  • 和風、中華、洋風とさまざまな料理を取り入れる
  • 会食の機会を豊富につくる
  • かむ力を維持するため義歯は定期的に点検を受ける
  • 健康情報を積極的に取り入れる

*東京都健康長寿医療センター 研究所NEWSより

これだけ見ると、老夫婦、および1人暮らしのお年寄りにここまでを求めるのも難しいかもしれません。
そういう場合には、宅配サービスを利用すると、良いですね。上に挙げたポイントをほぼ取り入れることができます。(会食の機会は難しいですが)
関連リンク高齢になる親が一人暮らし 食事が心配なら宅食・宅配サービスが便利!

レジスタンス運動でサルコペニアを予防

また、レジスタンス運動も筋肉でのタンパク質の合成を促しますから、レジスタンス運動をし1時間後にアミノ酸を摂ることが最も筋肉を作るには効果的です。
レジスタンス運動とは、レジスタンス(抵抗)という意味で筋肉に抵抗を与える運動をいいます。

足腰に異常がない、めまいなどがない方は積極的にレジスタンス運動を行ってみましょう。
特に必要な器具はありません。自宅で手軽にできます。ただし、無理しない程度に継続して行うことが大切です。

スクワット

スクワット

両足を肩幅に開き、図のように椅子の背や机などをつかみます。背中が丸くなってしまったり、かかとが浮かないようにしてお尻を下に真っすぐに落とします。
太ももの前部分に力が入っていることを意識しながらゆっくりと10回行います。

上体起こし

上体起こし
両ひざを立て、仰向けに寝ます。できれば両手は頭の後ろで組んだほうがよいですが、難しいようであれば、膝の上に軽く置いても構いません。
おへそを覗き込むように頭を持ち上げます。

お腹に力が入っていることを意識しながら、ゆっくり10回繰り返します。

ランジ

ランジ
これは「ランジ」という筋トレ方法です。
膝の痛みがある方や、股関節に痛みがある方はやらないでくださいね。

片足を前に出して膝を曲げ体重をかけていきます。その状態からゆっくりと元に戻します。
足を入れ替えて交互に10回ずつ行います。

高齢者のフレイルを防ぐために行うべきは低栄養を徹底的に避けること! まとめ

日本は男女ともに平均寿命が80歳を超える長寿大国であり、そして高齢者社会となってきています。
長生きするのが普通となってきた、とはいえ、健康であればこそ長生きも楽しめますが、寝たきりや認知症になってしまえば、本人も家族もつらい思いをします。
健康で長生きをするためには、適度な運動やバランスの良い食生活が大切なことは、お話ししてきた通りです。

高齢になっても、しっかりと栄養を摂っていくためには、調理をすること、調理するために買い物をすること、メニューを考えることが必要であり、これがまた厄介な問題でもあります。

「考えるのが面倒」から、作るのが面倒ということになってしまいかねません。
そこから少しだけ楽に「考えなくても与えられたメニューを与えられた食材で作るだけで栄養バランスの摂れた食事が食べられる」ならば、断然、そちらのほうが、高齢者の方にとっては負担にならないはずです。

「うちの親、、、今、ちゃんと料理作ってはいるけど、栄養バランスとかどうなんだろう?」
「フレイル対策をきちんとしないといけないんじゃないか・・・」

そう考えたら、一度、宅配の食材や食事の宅配サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
豊富なメニューに加え、お年寄り向けのメニューも多く、食事の栄養バランスも考えられています。

お試しセットなどもあるので、高齢な親、ご両親と離れてくらしている方はぜひ一度、検討してみてくださいね。

関連リンク高齢になる親が一人暮らし 食事が心配なら宅食・宅配サービスが便利!

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