高齢者の凍死、熱中症死の1.5倍 冬の寒さは屋内でも要注意

凍死、熱中症死の1.5倍 冬の寒さ 屋内でも要注意

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今年の冬は、大寒波が訪れ、関東にも雪が積もり、福井県では37年ぶりの大雪となる、過酷な冬でもあります。

と、同時に心配されるのが、凍死です。
夏になると熱中症の危険性が、TV番組などでも報道され、広く知られていますが、低体温症による凍死のほうが、実は1.5倍にも死者数が上回っています。
特に2010年以降、千人以上がその犠牲となり、大半が高齢者なのです。

孤立や貧困による高齢者の凍死

今年のような大寒波は毎年続くかどうかはわかりませんが、大雪などが降るとエアコンの室外機にも雪が積もり、エアコンの役目を果たさなくなります。
また、石油ストーブにしても、地方によっては売り切れ状態ともなっているとか・・・。
室内で低体温症に陥るのは高齢者が多いという報告と共に、右肩上がりで高齢者が犠牲となっていることを考えた場合、調査は必須だと考えられます。
<参考>
統計調査
孤立や貧困による高齢者の凍死

高齢者は特に注意 寝室の温度と布団の温度差

室温が10℃以下となると高齢者は低体温症になるリスクが高くなる
人の体にとって快適な温度は20~24℃とされ、寝室の場合には、この快適な温度とは離れている温度となっていることが実は一般的です。

寝室の湿度、温度の実態というデータによると、冬は平均室温が20℃以上、湿度は40~60%である家はほとんどありません。
寒冷地は、逆に寒さ対策をしているため、冬の平均室温が連続暖房によって20℃以上を維持している家が多いのですが、寒冷地ではない場合においては、何も暖房器具をつけていない部屋に至っては10℃以下であることが多いのです。

つまり、寒いと言われている地域ほど、室温を高くし、暖かくしているのです。
しかし、家中が温かいわけではなく、トイレに行くときやお風呂に入るときには室温が一気に変わるため、ヒートショックの原因にもなるのです。

室温が10℃以下となると高齢者は低体温症になるリスクが高くなる

イギリスでは、居住者の健康や安全の観点から住宅の居住者に対する危険性の度合いを示す「住宅の健康評価システム」があります。
その中にも住宅の室温の寒さについての指標があるのです。

健康な温度は21℃。健康リスクが現れる温度は19℃、深刻なリスクが現れる温度は16℃。
高齢者に低体温症が現れる温度が10℃

という指標があります。

日本人は低体温症が現れる温度が冬の寝室の温度であることが多く、眠っている間に、親が低体温症になってしまった、ということも少なくありません。

布団に入れば温かくなるので、眠ることはできても、少し布団がずれるだけで、凍死してしまうことも大げさではなくあるのです。
たかが1~2℃の低下でも、高齢者にとってはヒートショックが起こる温度でもあるわけです。

凍死は室内の方が室外よりも多い

2011年の日本救急医学会の発表によると、全国の低体温症による救急搬送事例報告では、室内での発症者が室外の3倍にも上ることがわかっています。
さらに、患者の平均年齢は71歳。
まさに高齢者と言える年代で、室内だと「温かい」という誤解が生じ、外にいる時よりも薄着になってしまうため、冷たい、という自覚がないまま低体温化してしまうことがあります。

低体温症による健康リスク

低体温症による健康リスク
平熱が低くて~という人も多いですし、熱が出ると病気になった・・・と心配する人も多い反面、体温が1,2℃低いからといって気に留める人は少ないでしょう。
しかし、近年の研究では、1.5℃体温が低下することで、体の免疫機能が低下することがわかっています。

免疫が低下すると感染症を引き起こすだけではなく、重篤な心臓疾患のリスクが高くなることもわかっています。

体温が下がる時間帯ほど、突然死が増えます。
特に自覚せずに低体温になってしまいやすいのが眠っている時です。

高齢者ではありませんが、知人の息子さんは、睡眠時に心筋梗塞を起こし、朝亡くなっていました。
まだ20歳の若者でしたが、彼は心筋梗塞でなくなり、その季節も冬でした。

温かい布団でスヤスヤと眠っていたとしても室温が10℃以下の寒い部屋で眠っていると、呼吸によって内臓が直接的に冷やされてしまい、体温が35℃台に低下してしまうことはよくあることです。

高齢の家族と暮らしている場合には、寝室の温度を気にしてあげるようにしましょう。
「大丈夫、着込んでいるから」と言っても、室温が低いことには変わりはなく、その温度差によって、心臓発作を起こしてしまうこともあるので、注意してあげてください。

冷え性とは全く別物の低体温症

冷え性とは、体の一部が冷たくなったり、腰が冷えたり、と「触れるとわかる冷たさ」でもあります。
しかし、低体温症は体温そのものが低くなるため、凍死や心筋梗塞へと発展してしまいます。

アメリカの国立衛生研究所では、高齢者の低体温症対策をまとめ2016年に発表しています。

(1)寒い中、外出する場合は、帽子とマフラー、手袋またはミトンを着用し、頭や手から体温が逃げないようにする。特に頭から体温が逃げやすいので、帽子は重要だ。
(2)しっかり充電した携帯電話を持ち、外出することを誰かに知らせておく。
(3)室内にいる時も、確実に適切な温度が保たれるようにする。室温は20度以上が望ましい。
(4)室内で暖かく過ごすため長袖の下着、靴下、室内履きを着用する。足や肩にブランケットなどをかけ、室内でも帽子をかぶるべきだ。

低体温症とは

低体温症は専門医によると、子供の3割、高齢者の4割にみられるごくありふれている病気でもあります。
女性に多い「冷え性」とは似ているようでいて、全く違うものです。

体は体温を一定に保つ仕組みがあります。
自律神経によって、保たれている体温は、脳、心臓、胃、腸、肝臓など重要な臓器がある身体の中心部では約37℃に保たれるのが適温とされています。
寒さによって体温が奪われそうになると、体はぶるぶると震えることで筋肉によって熱を作り出しているのです。
そして手先、足先の毛細血管が収縮し、温かい血液を中に閉じ込め、外に熱が逃げていくのを防ぎます。

一方、冷え性は、様々な原因から手先や足先の毛細血管の収縮がうまく動かず、手足だけが冷たくなる人をいいます。
この場合には、手足は冷えていても手足から熱は逃げていかないため、体の深部の温度は守られたままになっています。

冷え性とは全く別物の低体温症

低体温症は、体の中で熱を作り出す機能が上手に働かず、ももと中心部が35~36℃以下と正常な人よりも1,2℃以上低いものをいいます。
前述のように、わずか1,2℃違うだけで免疫機能を低下させてしまい感染症などにかかりやすくなってしまうのです。

ロレツが回らない!救急車をすぐに呼びましょう

高齢者の場合には、血管が固くなり毛細血管が収縮しにくくなっているため、寒い時でも熱を体から逃がさないシステムが低下します。
手を触ると、ポカポカとしている時には、熱が手の表面から逃げている証拠です。

手足が温かいために、本人も周囲も体の深部が低体温になっていることに気づかず、家の中でも厚着をするといった保温対策をしないでいるうちに、どんどん体は冷たくなっていきます。

米国立衛生研究所は、4項目の予防対策と同時に、「高齢者の低体温症の危険な兆候」として次の項目をあげ、「すぐ救急車を呼ぼう」と注意を喚起しています。

(1)喋り方がいつもより遅い。
(2)ロレツが回らない。
(3)腕や足が震え、または硬直する。
(4)体を思うように動かせない。
(5)眠気・混乱・反応の鈍さ・脈の弱さなどがある。

石油ストーブは危険!高齢者にも安心な暖房器具を設置する

石油ストーブは危険!高齢者にも安心な暖房器具を設置する
低体温症や凍死を避けるためにも、眠っている間の寝室の温度を一定の気温に保たなければなりません。

しかし、石油ストーブは高齢者の事故も多く、心配なことも増えてしまうため、高齢者に対して安心な暖房器具を選ぶようにしましょう。

扱いが簡単なのは圧倒的に電気であたためるタイプ

扱いが簡単なのは圧倒的に電気であたためるタイプ
石油ストーブや石油ファンなどは、灯油が必要になります。
高齢ともなると灯油の給油も大変なことも多く、それが事故につながることも多々あります。
何より買い出しも大変ですよね。

私の両親は、石油ストーブは一切やめ、こたつとエアコンで今年の冬は乗り切っていますが、やはり寝室に一つは暖房器具は必要ではないかと思います。

そこでオススメなのが電気を使った赤外線ヒーターやオイルヒーターです。
両者とも、扱いも簡単ですし、新しい家電製品などが苦手な高齢者であっても簡単に操作できるタイプも多く販売されています。
一酸化炭素中毒にもなりにくいので、高齢の家族がいる家庭にも安心です。

>>ROOMMATE 遠赤外線パネルヒーター FioreII EB-RM5400A

じんわり寝室を温め続けるオイルヒーター

じんわり寝室を温め続けるオイルヒーター<

高齢者のいる家庭の場合には、寝室をじんわりと温め続けるオイルヒーターや赤外線ヒーターがベストです。

特に、オイルヒーターは倒れにくいため、地震があっても安心ですし、火事の心配がいりません。

これだけでは寒いという場合には昼間は、ホットカーペットやこたつをプラスしてもよいでしょう。
寝室に置いておけば、眠っている間の気温の低下の心配はなく、じんわりと温め続けます。

私も息子を産んだのが12月末でしたから、夜は授乳のために何度も起きるため、オイルヒーターを利用していました。
いつ起きても部屋が冷たくないため、授乳するのもあまり苦になりませんでした。

>>デロンギ オイルヒーター ドラゴンデジタル スマート X字型フィン7枚 3~8畳用 QSD0712-MB

親の体温を見守ることはできる

親と離れて暮らしている方だけではなく、一緒に暮らしていても、この高齢者の凍死問題は心配なことでしょう。

まず、離れて暮らしている方は、見守りサービスを利用し、普段の生活、親が住んでいるところの気温などを注意することが必要です。
凍死してしまう高齢者の中には「一人暮らし」「高齢の夫婦暮らし」という方も多く、まさか、凍死するだろう、ということはつゆほどにも思っていないことでしょう。

親の生活がどうなっているのか、気温はどうなのか、防寒対策はどうしているのか、などを含め、親と話し合い、いざというときのために見守りサービスの利用を考えてみましょう。

一定時間のトイレの使用がない場合には、家族に連絡、親の元にただちに出動をしてくれる見守りサービスは離れて暮らす家族にとっても、親本人にとっても心強い味方になってくれるはずです。

一緒に暮らしている方は、親の寝間着や親の部屋の室温などを常にチェックするようにしましょう。

布団の中にカイロがあれば大丈夫、と私も思っていましたが、室温と布団の中の温度の差、呼吸から入る冷たい空気が体にここまで影響を与えていることを知り、自分自身の問題としても、覚えておかなければならないと感じています。

 

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