夏の熱中症予防 お年寄り、高齢者は熱中症に気が付きにくい!声かけ忘れずに!

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毎年、夏になると熱中症対策が叫ばれていますが、本当にここ10年くらい、日本の夏は暑いですね。
それに伴い、お年寄り、高齢者の熱中症による救急車で搬送される人も増加していますし、命の危険さえもある熱中症。

日中の炎天下だけではなく、室内でも、また夜でも熱中症になる率は低くありません。
私の母の、夏に寝ている間に熱中症になり、朝、起きられないということがありました。
熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者であるという報告もあり、暑い日の熱中症対策を家族は考えてあげなければなりません。

お年寄り、高齢者の熱中症はなぜ多い

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高齢になると、なぜ熱中症になってしまう人が多いのでしょうか。
その理由はいくつかあります。


体内の水分量の減少

高齢になると、体内の水分量は、若い人に比べてとても低い状態になります。
皮膚が乾燥していることからも、水分量の低さはわかりますよね。

また、体内の老廃物を排出する際には、たくさんの尿が必要となります。
お年寄りの方の中には「トイレに近くなるのが嫌だ」と言って、どこかに出かけるときに水分を控えてしまう人もいます。デイサービスに行くことさえも、外出には違いないため、「デイの日は水分を控える!」と言ってきかない高齢者の方もいるほどなんですよね。
トイレに行きたい!と思ってから、すぐにトイレにたどり着けないことを非常に嫌うのです。
すぐに行動ができないことを自分でもわかっているからこそ、なんですよね。

体温調整機能の低下

高齢になると、体温調節が難しくなるといわれますが、これ、本当です。
体に熱がたまりやすくなるのに、クーラーのことを気にして、下着を何枚も重ねて着ていますし、クーラーが入っていない部屋でも暑くないということも多いんです。
にもかかわらず、体内では熱がたまりやすくなっているため、暑いときには若い人よりも循環系への負担が大きくなります。

「冬の寒さは風邪をひく=命取りである」という認識が強いので、冬は何枚も着込みますが、それはそれで、自衛手段だからよいのですが、夏になっても、下着を何枚も着込むのは「汗を吸い取るから」という理由があったり、クーラーだけではなく扇風機の風でさえも風邪をひくことを恐れているからなんです。

さらに、暑さを感じにくくなるため喉が乾いていても無自覚なことがあります。
つまり、夏の暑さに対して体はSOSを発しているのに、自分では気が付かない状態になってしまうことが多いということです。

昔とは違う、ということがわからない

高齢者の方の意識の中に「周りの人や家族に迷惑をかけたくない」という気持ちが強い人は少なくありません。
夏は暑いんだから多少は我慢しないと、と、ついつい無理をしてしまったり、自分の生活を変えない人もいます。

しかし、年齢を重ねるごとに体も変わっていくもの。特にここ20年は昔の日本の夏とは異なり、どんどん気温が上昇しています。
「自分の若いころは、うちわと打ち水だけで夏はしのいだもんだ」
「扇風機があれば大丈夫」
そう思っている人も多く、今までと同じような夏の過ごし方では対処しきれないということを、理解してもらわなければなりません。

特に、昔は「日射病」という言葉がメジャーだったため、熱中症=日射病と思い込んでいる方も多く、「日に当たっていなければ大丈夫」的な思い込みもあります。

私の母の熱中症経験

私の母も2,3年前に、眠っている間に熱中症になりました。
「今年の夏は寝ているときにクーラーをつけたのは〇回だけだったわ、なくても過ごせたわよ」
と、夏になるとよく言っていたのですが、私は、そこを心配していました。

「眠っている間でも熱中症になるから、熱帯夜は、せめてお休みタイマーを設定してクーラーを使ったほうがいいよ。」と言っても「体がだるくなるからいやだ」「膝に悪いし(膝を壊しているので、膝に関しては非常に敏感です)・・・」とクーラーを使うことを嫌がっていました。

確かに、もう父も母も高齢で二人で年金生活を送っているので、電気代が上がるのも避けたい気持ちもあるのだと思います。

ところが、やはり心配していた熱中症になってしまったんですよね。

「こないだ、朝起きたら、熱中症になってたわ・・・・。寝起きから気持ち悪くてくらくらして動けないのよ・・・。病院に行ったら熱中症って言われた」とへこんだ声で電話がかかってきました。
病院の先生にも「高齢者の人は、熱中症になりやすいってことを自覚してないことが多いから、必ず熱中症対策はしておかないとダメよ」と釘をさされたようです。

いろんな予防はする故に、昔から経験してきたこと(夏は暑い、扇風機でしのぐなど)に対する価値観というか、そういったことに耳を傾けないところもあります。
母はそれでもいい方かもしれませんが・・・。

高齢者の熱中症対策

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病院から紹介された熱中症対策をご紹介します。

こまめな水分補給

とにかくこまめに水分を補給するように伝えてあげてください。
食事の時や、汗をたくさんかいていなければ、麦茶やお水などでもよいですが、汗をたくさんかいた、入浴後などはスポーツドリンクにしましょう。
汗をたくさんかくと、水分と同時に体の塩分も一緒に排泄されてしまい、塩分不足で熱中症が起こります。

高齢者の方はお茶を好んで飲みますが、熱中症対策には塩分と水分が大切であることを伝えてあげてください。お茶では熱中症対策になりません。

冷たい飲み物を摂りすぎると、胃腸を壊してしまう恐れがある人は、常温のものを飲みましょう。
急速に体を冷やす必要がある場合には、冷たい飲み物にしましょう。

部屋の温度を見る癖をつける

高齢の方が温度の変化に気が付きにくいということは既にお伝えしましたが、部屋の中に温度計を置いて気温を目で確認してもらうようにしましょう。
体感温度は、年齢を重ねるほどアテにならなくなります。

温度計がない場合には、時計などに湿度と気温が表示されるタイプのものがあるので、プレゼントしてあげてもよいでしょう。時間を見るついでに気温を見る癖がつきやすくなります。

睡眠時、枕元には水分を置いておく

高齢になると、眠りが浅くなりますよね。尿意で目覚めることもありますが、夜中に目が覚めた時に、いつでも水分を補給できるように、枕元には水筒、ペットボトルなど、飲みやすいものを置いて寝るようにしましょう。
エアコンや扇風機の風は意外と喉が渇きますし、眠っている間に人はコップ一杯分の汗をかく、と言われています。

眠っている間に熱中症にならないようにするためには枕元には飲み物を忘れずに。

1日1度は外に出る

1日1回は外に出ることで外気の暑さに体を慣らすようにします。
高齢者になると、若い人と比べ、汗をかきにくく体に熱がこもりがちとなり、それが熱中症の引き金となります。

汗をかくことに体が慣れれば汗腺が活性化し、出る量が増えます。汗が出たらスポーツドリンクで必ず補給する。これを繰り返すことで熱中症にもなりにくくなります。炎天下に外出するのではなく、朝の涼しい時間でもよいので、散歩など無理のない範囲で汗をかく習慣をつけるようにしましょう。

エアコンを毛嫌いせず 上手に付き合う

高齢者の方の中にはエアコンを毛嫌いする人もいますが、毎年猛暑が訪れる日本では、エアコン無しで生活することは、命の危険性がある、ということを理解してもらいましょう。

エアコンを毛嫌いする人は風がつらいといいます。エアコンの風向きを家族が調整してあげてください。
冷たい空気は下に落ちてくるので、風向きは天井付近に送風することで部屋全体が冷えます。設定温度は28度程度にしておきましょう。
外気温との差が大きいと体の負担になることがあります。
扇風機を併用して、室内の風を動かすと、それだけでも家の中の温度が下がるので、適度に過ごしやすくなります。

涼しい服装で過ごすこと

高齢の方は夏でも着込むことが多いようですが、下着は1枚程度で。
吸水性や速乾性に優れた素材を使った衣類を着るようにしましょう。

すだれやカーテンで日差しを遮ること

窓を開けたときにはすだれやカーテンを使い、風を室内に入れても直射日光は入れないような工夫を行いましょう。
また、遮断カーテンなどで外気の熱を防ぐこともできます。(ただし冬は外す)

外出時の熱中症対策




外出先でも熱中症予防は欠かさないようにしましょう。

熱中症危険度が高い日は外出を控える

天気予報などで夏になると熱中症危険度が発表されます。
危険度が高い日はどうしても出なければならない用事がないなら、控えるようにしましょう。

熱中症予防で使われる暑さ指数(WBGT値)は既往症のない健康な成人男性を基準にしています。暑さ指数が「注意レベル」であったとしても、高齢者にとっては警戒レベルアップです。
一つ上のレベルで予防するようにしましょう。

日傘をさす、帽子をかぶる

日焼けをしたくなくて日傘をさすのではなく、熱中症予防として日傘や帽子は真夏は必ず使うようにしましょう。

日傘や帽子は自分で日陰を作る事と同じことです。

飲み物は常に持ち歩いてこまめに水分補給すること

水分補給をすることは、熱中症予防の基本中の基本です。水筒やペットボトルに飲料を入れ、常に持ち歩くようにしましょう。

熱中症の初期症状はどんなものがある?

離れて暮らす親に対して、毎日の生活を見ていくわけにはいきません。
熱中症に対しては、高齢者の方は軽く見ている傾向があるので、熱中症になっていても、放置する恐れがあります。

日頃から、熱中症に対して話をすること、そして、こんな症状が初期症状だよ、ということを伝えてあげてください。

  • めまい
  • 失神(立ちくらみ)
  • 生あくび
  • 大量の発汗
  • 強い口渇感
  • 筋肉痛
  • 筋肉の硬直(こむら返り)
  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 倦怠感(だるさ)
  • 虚脱感
  • 意識障害
  • 痙攣
  • せん妄
  • 小脳失調
  • 高体温(深部体温 >40℃) 

 など
(『熱中症診療ガイドライン2015』より一部改訂して引用)

足がつる(こむら返り

熱中症の典型的な症状の1つに「こむら返り(足がつる、手がつるなど)」があります。

こむら返りが起こる原因の1つとしてナトリウムなどミネラル類が不足することもあります。大量に汗をかいた場合に起こることも多く、寒い時だけ足がつるわけではないんですね。

熱中症の症状が軽度な場合には足や腕など部分的につることがあります。稀に全身がつる場合があり、このような時には移動することさえも難しいため、救急車を呼ぶことになりますが、動けないと救急車を呼ぶこともできません・・・。
そういう時にセコムのマイドクターウォッチやアルソックのまもるっくが非常に便利です。(便利というよりも、命を救う機器と言えるでしょう)

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熱中症の熱は体にこもる

熱中症は体温が急激に上昇してしまう高体温もあります。
元気な高齢の方が真夏の屋外で1,2時間活動したあとは体温が40度まで上がってしまうこともあり、重症化してしまうことがあります。

熱中症の熱は体内に熱がこもり放熱できないために起こります。熱を放熱するためには汗をかくことですが、外気温が高いと熱放射は小さくなりますし、体温調節が十分に機能できていない高齢者の場合には外気温が高くても汗をかくことができずに熱を外に逃がせないことも多いのです。

一方、熱中症で体温が上がるのは、体外から取り込まれた熱が体内にこもってしまい、放散できないからです。このような熱の上昇を「うつ熱」と呼びます。

急激に冷やすには、太い血管が流れている箇所を冷やすと良いと言います。が、冷たいシャワーを浴びるなどは避けるようにしてください。特に高齢者の方の場合には急激な気温の変化は体に堪えます。
また、全身を急激に冷やすと、脳が「体(内臓含む)が急激に冷えてきた!」と察知し、体温をさらに上昇させてしまうことがあります。
熱中症になって体温が下がらないのは、外側をいくら冷やしても内臓が熱いままだからであるとも言われています。つまり深部体温が高い、ということです。
深部体温を下げれば、体全体が平熱に下がると考えられ、軽度の熱中症の場合には、体全体のほてりを取るようにしましょう。手首まで、常温の水に浸けるだけで、深部体温は下がるようになります。同じように足首までを常温の水に浸すのも有効です。

高齢者の方におすすめな方法なので、ぜひ伝えてあげてください。

高齢者の熱中症予防 まとめ

熱中症予防策を高齢で離れて暮らす親の方に、徹底するように伝えてください。

また、エアコンの調整や扇風機、温度計付きの時計など予防できることは、お互いで話し合って、取り付けるようにしてあげてください。

お年寄りの熱中症による死亡率は年々増加傾向にあります。
夏の気温に対して、節制してしまう年代でもあります。節制よりも命が大切であることを十分に伝え、熱中症予防を行ってあげてくださいね。

また、親と離れて暮らしている方は、夏の熱中症は直に見ることができません。ご両親が心配であれば、セコムマイドクターアルソックのまもるっくなどを検討してみてはいかがでしょうか。